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8.蛋白漏出性腸症
蛋白漏出性腸症とは、腸管から多量の蛋白が漏れ出てしまうことによって、血液中のタンパク質が少なくなり、低蛋白血症となる病気です。原因も様々で、性別や年齢を問わず発症します。
原因
腸リンパ管拡張症や炎症性腸疾患、胃腸管リンパ腫といった腫瘍などが原因となります。
症状
主に食欲不振、体重減少、嘔吐、下痢などがあります。
また、低蛋白血症になると、血液中に水分を保持する力が低下し、浮腫や腹水・胸水貯留がみられ、それによって腹部膨満、呼吸困難などがみられることもあります。
検査
血液検査、糞便検査、尿検査、X線検査、超音波検査、内視鏡検査など
治療
原因に応じた治療を行います。炎症性腸疾患がある場合には消炎剤などの投与を行い、胃腸管リンパ腫が原因の場合は抗がん剤の投与などを行います。併せて、脱水や嘔吐、下痢などの症状に対する対症療法を行ないます。
また、療法食を用いた食事療法を行うことも大事になってきます。
予防
原因疾患の特性上、予防する事は難しいので、嘔吐や下痢が長く続くようでしたら、なるべく早めの来院をおすすめします。