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7.異物誤飲
犬・猫は時に、思いがけない食べてはいけない物を食べてしまうことがあります。
当然かもしれませんが、犬では食欲旺盛で、食べることに対して貪欲な子が間違えて食べてしまう事が多いです。
また、猫では遊んでいるうちに食べてしまう事(ひも状の物やネズミのおもちゃなど)があります。
異物を誤飲してしまった場合、その種類によっては命に関わることもありますので注意が必要です。
原因
多種にわたりますが、よくあるのが鳥の骨、焼鳥などの竹串、トウモロコシの芯、果物などの種、ヒトの医薬品、石・砂、靴下などの布類、紐、ゴムボールやぬいぐるみといったおもちゃなどが挙げられます。
症状
食べてしまった物や動物の体格などによっても変わってきますが、主に元気・食欲の低下、嘔吐、下痢などが起きます。
検査
X線検査、超音波検査、その他異物・症状に応じた検査
治療
食べてしまってから早期であれば、まずは催吐処置(吐かせる)を行いますが、時間が経ってしまったり、異物の種類・形状によってはそれができないこともあります。
その場合は内視鏡で摘出を試みたり、それでも不可能、もしくは内視鏡が届かない場所に異物が詰まったりしている場合は、外科手術によって摘出が必要な場合があります。
また、中毒性のあるものでは胃洗浄や、可能なら解毒剤を投与することもあります。病状によっては点滴や胃腸薬などの内科治療が必要です。
予防
まずは、口の届く場所に食べてはいけない飲み込みそうな物や興味を示しそうな物をなるべく置かないようにしましょう。
犬の散歩時は、落ちているものをくわえたりしないよう、しっかりコントロールしましょう。
また、うっかりヒトの食材など置いておかない・落とさないようにしましょう。(よくあるのは骨付きの肉、焼鳥なんかは竹串に刺さったまま丸飲みします!)
何か口にくわえていて誤食につながりそうな時は、すぐに取り除きましょう。
特に犬は、あわてて取ろうとすると逆に急いで飲み込んだりする事もあるので、他のおやつや好きなおもちゃなどで気をひき、それと交換するようにして取り除くと良いです。
もし異物を食べてしまったら、なるべくすぐに連絡・来院をおすすめします。その時、「何を食べたか」という事と、「その量」、そして「いつ食べたか」という事がすごく大事になってきますので、わかる限り正確にお伝えください。
また、来院時には、もしあれば食べた物と同じ物やその写真、原材料などが表示された包装紙・袋・箱などを持参していただくと治療方針の目安となります。